昨日に引き続き、後期選抜における、高校側のスタンスについて、私が考えることを書いてみましょう。
今日は仙台一高についてです。
今回、仙台二高、仙台一高の両方とも、新みやぎ模試でSランク、Aランクの生徒が2つの高校に分かれて受験しました。
仙台二高に関しては、開示された点数をみると、自己採点と同じくらいか、それよりも高い点数でした。
しかし、仙台一高については、10点~20点の幅で、自己採点を下回る点数でした。
仙台二高に合格した生徒と、仙台一高に合格した生徒の学力を比較したとき、両者ともに模試のランクは仙台二高Sランクです。
学校の実力テストも、ともに10位以内。
評定も全くかわりがありません。
つまり、実力は拮抗している状態で、何をとっても差はありません。
であるにも関わらず、受験の点差がありすぎます。
宮城一高に合格した生徒達は、仙台一高に合格した生徒と比較した場合、模試で40点差開いていました。
ですが、受験の開示された点数を見れば、宮城一高に合格した生徒の方が上の点数になっています。
これは今年に限った事ではありません。
毎年、仙台一高のみが自己採点と実際の開示点数が大きく異なります。
実力が拮抗している者同士の点数が、仙台二高と仙台一高では大きな開きが出るのです。
毎年、宮城一高に合格した生徒の点数が、仙台一高に合格した生徒を上回るのも不可思議です。
これは、仙台一高の採点の基準が厳しい事を意味しています。
おそらく、他の高校では部分点が入る記述の解答に対して、仙台一高は全く点数が入らないような採点をしている可能性が高いと思います。
私のデータ計算と大きく異なる受験結果が出るのは、毎年、仙台一高のみです。
厳しすぎる採点の結果、上位層は横並びとなり、仙台一高の校長先生の言うような「一高は評定を気にしない」という状態に全くならないのだと思います。
麻布学院は、未確定要素が大きすぎる仙台一高の採点基準に不安要素を感じたため、昨年と今年、新みやぎ模試県内1位を獲得した生徒は仙台二高を受験させています。
2年間で6人県内1位を出していて、6人全員が仙台二高に合格しています。
今まで、仙台一高をメインに考え、受験の首席も3人出していますし、一昨年の県内1位の生徒と一昨々年の県内1位の生徒は仙台一高に進学しています。
しかし、今年の受験においても、仙台一高の採点基準には疑問が残りました。
仙台一高に合格した2名も、本人の強い希望があったので受験することとなりましたが、私は仙台二高を薦めていました。
採点の基準について、宮城県教育委員会や仙台一高に、何度か質問の電話をさせてもらいましたが、いずれも高校による採点基準という返答しかもらえませんでした。
麻布学院としては、曖昧な部分がある以上、今の仙台一高を受験させるのは怖いというのが感想です。
この数年の仙台一高から開示される点数には、大きな疑問が残ったままです。
1人2人のデータであれば、受験日に緊張した状態で実力が出せなかったということもあるでしょうが、受験した全員のデータが大きく違うという結果です。
仙台二高や仙台三高、宮城一高に合格した生徒のデータは誤差の範囲があれど、大きな差にはなりません。
新みやぎ模試に加え、宮城ぜんけん模試も導入し、その他の模試も多数実施した上で、全ての模試の判定と全く違う結果が出てしまうのも、仙台一高のみです。
他の高校については、明確な何かがデータで見えるのですが、仙台一高だけが論理的な答えが見つかりません。
この採点基準を見極めて、生徒を導く必要があります。
今後、一番の難題が仙台一高の合格基準をデータ化することになると思われます。
麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2017年3月23日