麻布学院は、毎年挑む塾です。
生徒、保護者、塾の全てが志望校受験に打って出ます。
ランクを落とすことよりも合格する学力まで引き上げる努力を全員がして、覚悟を決めて受験しようという考えです。
しかしながら、今年の受験で仙台一高を受験し残念な結果になってしまった生徒は、二人とも400点前後の点数は獲得し、評定も190点を超えていました。
点数開示の5教科合計を確認しましたので確実に獲得しています。
大手塾の発表で、380点台で仙台一高に合格した生徒がいるそうで、評定も170点近辺らしいのです。
それであるならば、点数も上で評定も上である麻布学院の生徒が不合格になった意味が本当にわかりません。
これは、上位2校を受験すると毎年おこることなのです。
上位が並んでしまった時に、点数ではない何かが反映されるのです。
ちなみに麻布学院の両名ともに数検準2級と漢検2級は塾で実施した検定で合格しています。
片方はF中学校で10番台、片方はM中の1位。
新みやぎ模試では県内10番台の順位を数回獲得し、100位以内には必ず入っていましたし、A~Sランク。
宮城ぜんけん模試でもA~Aプラスの成績でした。
ですが、国語でたまに大きく成績を落とすことがあり、その時は100位以内に入れないという感じではありました。
その国語の失敗が両名ともに本番で出てしまった形です。
それ以外の教科は模試と変わらず高得点。
仙台三高や宮城一高を受験していればと保護者に言われた後、私も考えてしまいました。
今年の受験では410点台が確実に合格できた受験です。
あと数点あれば。
ですから確かに仙台三高であれば合格していたと思います。
何故ならば、仙台三高は相関表を使用して、第一段階の生徒を90%合格させてしまう高校だからです。
ギリギリの生徒が競うのは10%足らず。
ですから評定が高く、合格基準の点数をクリアしている両名は仙台三高であれば合格していたと思います。
それを示しているのが、高校に入ってから、仙台育英東大選抜の学年1位はこの生徒だからです。
実力はあったはずなんです。
努力もしてきました。
東北学院に入学し15位の成績を高校でとった生徒も不合格になりました。
やはり実力はあったはずなんです。
ですから合格してさえいれば、三高でも宮城一高でも推薦で私立医学部がもらえる位置にいたと思います。
東北大学も視野に入る生徒でした。
それが当日の数点で、合格の基準や採点基準が公表されないままに不合格とされるのはやはり不本意です。
受験制度が変わったとしても、相関表は残ります。
このような物を使用しているのは宮城、愛知、長野など少数の地域のみです。
この方式だと、どこまでが相関表の範囲内で、どこからが範囲外なのか全くわかりません。
模試会社の資料が全て正解だとすれば、麻布学院の生徒が不合格になるのは本当に不本意です。
合格している位置にいるので。
ですが受験とはそういうもので、その不本意がこちらに有利になり3.0や3.4や3.9で仙台一高や仙台二高に合格した生徒もいます。
何とも言いようがありません。
両名ともに仙台三高であれば合格していた可能性が高く、宮城一高であれば確実だったと思います。
麻布学院の雰囲気が、志望校を落とせない雰囲気なのかもしれません。
安全に行こうと言いづらい。
そんな雰囲気を作ってしまっているとすれば、今年の受験生では考えなければいけません。
仙台一高と仙台二高を目指している生徒が26名中15名います。
6名は公立高校受験コースですから、ナンバースクール合格を目指してはいません。
ですからナンバースクールを狙う生徒の3/4の生徒が仙台一高と仙台二なのです。
麻布学院のホームページを見てもらえればわかるのですが、ナンバースクール合格者のうち、仙台一高が過去93名(土浦第一を入れれば94名)、仙台二高が16名。
それに対して仙台三高は5名です。
現実、三高を全くといって良いほど受験させておりません。
三高であるなら勝負に出てそのまま仙台一高でと考える塾なのでこういう結果になるのでしょう。
ですが、今年は少しだけ考えないといけません。
さらに綿密なデータを組み上げれば三高を視野に入れるべき生徒はいるはずです。
今年はがむしゃらに志望校ではなく、三高も視野に入れた保護者面談での説明も心がけます。
しかしながら、一度その線に踏み出せば麻布学院ではなくなる気もするのです・・・・・
受験は難しいです。
我々は学者でも評論家でもないので、資料といくらにらめっこしても答えは出ません。
受験制度に詳しい塾が仙台一高と仙台二高を大量に合格させている訳ではありません。
資料は資料。あくまで参考です。
活きたデータづくりを心がけてはいるのですが、まだまだです。
まだまだ頑張って勉強します。
ちなみに今日は私の誕生日でしたが何も無く授業でした。
毎年それは同じ。浮かれている歳ではもうないので。
麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2018年8月30日