強制と自主性。

 

ここ1週間、中3生は定期テスト対策授業です。

受験勉強と定期テスト対策は全く違います。

定期テストの勉強ばかりをしていても受験には合格できませんし、受験勉強ばかりしていても定期では点数が獲れません。

麻布学院の生徒の場合、模試が450の生徒は実力も450、定期も450になるパターンが多いのですが、定期の場合、この前の定期では490点台1名、480点台3名がいても1位は獲れず10位以内は3名。

上位の生徒はどこまでも点数が獲れてしまいます。

受験問題や模試の場合は、全体から広く出題され、受験問題は時間内で解くのは困難な難問が数学に1~3問はどの県の受験問題にも含まれています。

ですから、難問の見極めをし捨てる勇気も必要で、この見極めを育てるのが受験勉強です。

ある塾の模試は難問が多く、テキストも難問だらけのハイレベルな問題集を使用していますが、本来その難問は時間内で解くのが難しい問題です。

それに、そのレベルが全教科で出題されるのは難関私立高校ぐらいです。

元々が難関私立中学受験のためにある塾を仙台にもって来たので、公立志向の生徒にとってそこまでの難問はいりません。

むしろ宮城県では英語や社会など集中すれば確実に90点を狙える教科を強くして、数学と理科は85~88点、後は国語勝負に持ち込むのが一番スタンダードだと思います。

つまり受験勉強では、難しい難問も普段の授業や宿題では競争感覚で挑みますが、時間をはかり受験問題を解く場合には、難問の見極めと捨て時が大切です。

良い塾の見極め方として、私は必ずその塾の生徒が腕時計をしているかチェックします。

時間を常に意識しているのであれば、教室にある時計を見ると集中力が減ることは理解していると思います。

あまりに集中しすぎて時間を見ていないなどというミスも起こります。

麻布学院の受験生は確実に腕時計をつけています。

常に時間を意識しなが問題に挑み、体感で捨てる時間を知っているので大きなマイナスが各教科にありません。

公立受験で一番必要なことは、時間を意識し体感し、問題の難易度の見極めと捨てる勇気を養うことです。

もちろん、数学の能力が高い生徒は解けると判断したならば挑むべきです。

他の生徒は、難問1回挑戦、時間をみて他の問題の見直し2回~3回が理想です。

麻布学院は問題を解くスピードを重視しています。

県内1位を獲得するような生徒は、見直し3回が普通ですし、模試のレベルであれば数学100点は簡単です。

普段から理社は受験問題を20分~30分で全問終わらせる授業をしていますし、数学、英語も約30分~40分で解いています。

このように受験問題ではスピードも大切、広い知識も大切、捨てる問題は捨てるが原則です。

 

しかし定期テストには試験範囲があり、それ以前の範囲から出題されることはありません。

国語も文章や漢字は指定されています。

英語の文章も単語も同様です。

加えて家庭学習帳(学校ワーク)の存在があり、正直それを何度も反復すれば点数はある程度獲れます。

捨てる問題もありません。

ですから勝負はミスの少なさと反復作業。

最高の問題集は教科書と学校ワークです。

 

ですから真面目な生徒さんであれば学校の定期は塾に行かずとも点数は獲れます。

授業を真面目に聞き、毎日学校ワークを自宅で反復し、答えは仕上げをする段階までノートに書き込み、ワークには書かない。

間違えた箇所は教科書で必ず確認し、資料集の図などを理解するためにワークの問題と比較して理解を深める。

漢字や単語は寝る前や食事前に必ずやること。

これさえ守れれば点数は獲れます。

平均90点の450点であれば、近隣中学の35~50人が獲得してしまいます。

ですがそれに集中ばかりして、一度暗記の勉強方に慣れると、受験でも同じことが通用すると考え、いろいろな事に手を出して暗記を試み、点数が獲れずという状態の生徒さんも多くいます。

学校の定期では450点だが模試では370点というような成績はざらです。

今年は若干、実力テストの問題が簡単なようなので、あまり定期と差が出ないかもしれませんがそれでも実力では点数が獲れない生徒さんはいると思います。

 

普通の生徒が受験勉強と定期テスト勉強を両立するのは難しいのです。

ですから大手塾の上位クラスは評定と入塾テストで縛りがあり、定期テストは自分で出来ることを前提に受験勉強を中心に行います。

元々、評定も高く、ある程度の学力はある生徒の選抜ですので合格する生徒数は多くなります。

資金力と認知度で人数も集まります。

その中から麻布学院に来るような生徒さんは、真面目で学校の点数は獲れるが塾の授業についていけず、模試は点数が獲れないというパターンの生徒さんか、実力テストや模試ではある程度点数は獲れるし、定期も模試と同じぐらいの点数は獲れるが、全体の点数が定期は高いために学校順位は低くなり評定が低い生徒さんです。

 

補習塾と言われる塾は、とにかく学校の定期テストに照準を合わせているので、テキストも教科書に準拠したものと、簡単な問題集を一通り終わらせてテスト前はひたすら学校ワークの繰り返しと準拠教材での確認作業です。

学校の定期テスト上位者が在籍しているのにトップ校合格者がいないパターンの塾はこちらになります。

こういった塾から麻布学院に来るような生徒さんは、評定はある程度高いが模試や実力テストの点数と定期テストの点数がかけ離れているという生徒さんです。

 

その両方とも出来ていない塾は、正直問題外だと思います。

きちんとした塾は必ずどちらかです。

前者の場合、学校の定期テストは自分で管理できる生徒さんでないと向いていませんし、出来ない難問を何時間も考えて解き、その上で簡単なとき方を学ぶという勉強です。

自己管理が出来ない生徒さん、暗記型の生徒さんには向いていません。

 

後者の場合、自宅でも学校ワークを常に勉強し、その上でZ会などの問題を自分で考え解く勉強が必要となります。

こちらは簡単な問題を反復する努力が出来ない生徒さんや、難問を自分で解説を見て理解できる国語的能力と数学のセンスがなければ向いていません。

麻布学院は、どちらのパターンの生徒さんが来ても対応出来ています。

毎日授業がありますので、受験勉強は塾の授業中、自宅学習は生徒のやりたい苦手な方(模試や実力のような受験問題系か定期テストのような反復系)をやれば完璧です。

それを塾や保護者が管理するのではなく生徒同士が毎日お互いで話し合って宿題を決めています。

次の日には塾があるので全員でこたえ合わせをします。

ですから塾や保護者が言っても勉強をしない生徒さんでも友人に迷惑がかかると思えば必ずやってくるものです。

 

塾としても、テスト期間以外は先取り学習、定期テスト前2週間は、範囲内の反復学習に力を入れます。

毎日塾があるので出来ることです。

最近、自立学習とか自習利用が流行っていますが、それが自主的に出来る生徒ならば麻布学院でもやっていけるはずです。

どうせ毎日自習に行ったり、自立して問題を解く演習に行くなら、授業がある麻布学院の方が成績は上がります。

毎日塾がありますから定期テスト対策や受験対策授業で料金はかかりません。

 

問題なのは、自主的に自習に来れるような生徒は少ないということです。

それであれば、麻布学院のように強制的に毎日塾がある方が保護者も心配なくいられると思います。

 

私は自習に来ない生徒を普段は怒りません。

確認テストも模試系でない限りは怒りません。

しかし、自習にも来ずに点数が低くなった生徒は思い切り怒ります。

何故なら、自分1人で定期テストの自己管理が出来ないのを知っていて、それを改善する努力を怠った生徒だからです。

自分でやれなきゃ塾に来る。

理解できないなら質問する。

いつでもその環境を用意していたにも関わらず、それを利用しなかったということは自由と引き換えに点数を獲る自己責任が生じるということです。

それは怒られて当たり前です。

 

今は定期テスト前。授業が日曜日にない1年生と2年生の多くが自習に来ています。

しかし来ていない生徒もいますが、きちんと数字と結果をだせればそれで良のです。

自己管理が出来ていて素晴らしいということですから。

自習も強制してやらせるものじゃありません。

定期で数字と結果を出せるなら来なくでも大丈夫。

しかし、自習にも来ないで数字と結果を定期で結果がだせなかった生徒に関しては怒ります。

 

麻布学院は受験塾ですが、定期テストの補習型授業もきちんとテスト前には行います。

毎日塾があるメリットです。

自習に来る生徒が多数派なので、入塾してすぐの生徒も当たり前に自習に来ます。

強制と自主性の両方を重んじている塾です。

今日も中3生は朝早くから塾に来ていました。

それが当たり前。

それをしない生徒は自分の自宅学習に自信がある生徒。

数字と結果が出ればどちらでも良いのです。

麻布学院はそういう考えの塾です。

 

麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2018年11月4日