模試の点数が400点だったとしましょう。
この点数自体に成績が良いも悪いもありません。
仙台二高、仙台一高、仙台三高を志望校とする生徒であれば、全く良い点数ではありません。
450点以上であれば、中々に良い点数。
460点以上であれば、良い点数です。
宮城一高や二華高校を志望校とする生徒の400点は、やはり良い点数ではありません。
もう少しの点数です。
430点であれば、まずまずな点数。
440点以上ならば良い点数です。
仙台南や向山、館山、宮城野、仙台高専を志望校とする生徒の400点は、あと一押しな点数。
420点以上であれば、良い点数です。
仙台東や三桜、多賀城を志望校とする生徒の400点は、素晴らしい点数です。
志望校を上げるべき位置にいるということです。
模試の点数に良いも悪いもありません。
志望校によってその点数は、全く別の意味を持ちます。
模試で400点を基準に考える人がいますが、それは塾全体で考えた時の基準なら良いと思います。
しかしながら、生徒個人の400点には、その生徒の志望校によって全く違う基準になるのです。
この点数は、麻布学院の13年間で合格した生徒の点数を元に、基準を決めています。
模試の平均点がどうあれ、合格した生徒達は必ず上の基準にほとんどの生徒が達していました。
その点数に達しないBランクやAランク、Sランクに全く意味はありません。
ナンバースクールを目指すということは、それだけ厳しいということです。
合格したとしても、基準に達していない生徒が、仙台二高や仙台一高で中位以上にはなれないと思います。
ナンバースクールを志望校とするなら、自分に厳しくなければなりません。
430点でBランク、Aランクだったとしても、その点数や評価は喜ぶべきものではなく、自分の努力を疑うべきものです。
麻布学院は、厳しい事で有名な塾です。
志望校に対して、基準に達しない生徒の努力はとことん疑います。
もし、最大の努力をして基準に達しないとすれば、志望校を変更すべきです。
麻布学院は基準に達しない努力は通用しません。
受験は、麻布学院の厳しさよりもずっと厳しく残酷なものです。
麻布学院が努力したと認めた生徒達も、過去、容赦なく撥ね付けられました。
受験というものは、厳しく残酷です。
どんなに厳しく指導しても、受験の厳しさには到底達しません。
努力に努力を重ねた生徒達が、残酷に撥ね付けられる。
それが受験。
その確率は、上位校になればなる程に高くなります。
模試の点数に良いも悪いもありません。
志望校の基準に達しているかいないかで評価は変わるものです。
私が生きてきた中で、受験ほど厳しく残酷な物は見た事がありません。
この仕事に携わってから、本当にそう思います。
自分に厳しい人間以外、この試練には勝てないと思うべきです。
少なくとも私は、人生の13年間を麻布学院とその生徒達と共に凄し、受験と戦って来ましたが、勝てた事が1度もありません。
自分に甘い部分がある証拠です。
毎年、そう思い知らされて来ました。
今年こそは、今年こそはと毎年毎年、挑んでは撥ね付けられ、挑んでは撥ね付けられの繰り返しです。
この厳しさを生徒にも伝えなければなりません。
受験とは、いつか生徒の前に現れる恐ろしい魔物です。
その正体を知っているなら、恐ろしさを伝えるのが私の仕事だと思っています。