最近、近隣中学では、部活時間が増加傾向です。
正直、自習時間も確保できず、土日は試合、夜練で塾も休みがちになる部活もあります。
麻布学院のほとんどの生徒が運動部系に所属しているので、部活が活発になるのと同時に、成績を大きく落とした生徒が出て来ました。
この時期は仕方がない部分もありますが、あまり部活偏重になると後が大変です。
常に学業成績にも気持ちを入れておくべきだと思います。
部活の成績にこだわるのと同じく、模試の結果や学力テストの結果にも同じぐらいこだわらなければなりません。
世の中には、文武両道を評価する人がたくさんいます。
それを生徒全員が出来るのならば素晴らしいと思います。
今年、麻布学院で仙台一高と仙台二高に進学した生徒は、剣道全国大会出場した生徒と、ラグビー東日本大会出場の生徒がいました。
昨年も、シニア野球で全国大会出場した生徒が仙台二高に進学しました。
しかし彼らは、常に仙台二高や仙台一高に合格することに照準を合わせ、その上で部活やクラブチームでの活動も大切だと考えていました。
部活と受験勉強の切り替えが上手く出来る生徒達だったから、結果、文武両道になれたのです。
どの学校にも、何人か部活で活躍し、受験においても上位校に合格した生徒がいると思います。
中には、塾にも全く通わず学校の授業のみで仙台一高や仙台二高などに合格する生徒もいたでしょう。
しかし、それは何百人の生徒の中の1人であり、その他の生徒達の結果も考えなければなりません。
部活に全身全霊をかけ、切り替えが出来ないまま、高校入試で全く力が出せなかった生徒が、その数十倍いると思います。
たった1人の事例にあげて、それが普通に出来ることだと論ずるのはおかしいことです。
塾に通っていなかったから凄いと言うのであれば、東京大学の学生や東北大学の学生の大多数が凄くはないという論理になってしまいます。
何故なら、彼らのほとんどが、小学生から塾に通い、高校では予備校に通った経験があるはずだからです。
麻布学院の考え方と、部活に対する指導者の目標は同じです。
宮城県大会、東北大会、全国大会を視野に入れた指導を行うことが目標です。
受験において、宮城県大会に相当するのが高校受験です。
大学受験は、東北大会や全国大会に相当します。
小学生や中学生のうちから、全国大会に相当する大学受験を視野に入れて指導しています。
宮城県の常識でいうと塾が毎日あるという麻布学院の日常が勉強しすぎとなるかもしれません。
しかし、東京などの首都圏では当たり前の光景です。
強い部活の指導者が、休日部活や夜練習、朝練習を導入するのと同じで、麻布学院は常に大学受験で首都圏の人間に勝てるよう、毎日授業という形式をとっています。
麻布学院の卒業生の進学先第一位は東北大学。
東大理Ⅲや自治医大、信州大学医学部など医大に進学した生徒も多数います。
早稲田慶応はもちろんのこと、MARCHに進学した生徒は数え切れません。
今年の大学受験では、麻布学院の卒業生が大阪大学、東北大学、信州大学医学部、お茶の水大学、東京学芸大学、東京外国語大学、防衛大学、青山学院大学、法政大学などの大学に合格しています。
大学受験だけではなく、高校生活においても、仙台一高や仙台二高の10位以内で頑張っている生徒がいます。
部活の大会の結果を誇ることは当たり前です。
それは、現時点で目に見える成果だからです。
県大会や東北大会、全国大会に出場した生徒達の中に、麻布学院の生徒も多数いました。
それは私も嬉しいことだと思っています。
それと同じで、新みやぎ模試で県内1位が3人もいて、その生徒全員が仙台二高に合格したことも同等に誇るべきだと思います。
体力を削りながら夜遅くまで勉強をし、部活を最後までやりぬき、部活終了時から受験に集中して、高校受験で成果を上げ、高校3年間も努力し、大学受験、そして就職で成功した生徒達も誇りに思うべきだと断言できます。
部活に全国大会があるとすれば、大学受験や就職は勉強の成果を見せる全国大会です。
どの中学校も勉強の分野では、毎年何人も全国レベルの生徒を輩出しているのです。
今まさに目の前にいる生徒達が、将来の東京大学理Ⅲ、大阪大学、東北大学、お茶の水大学、信州大医学部、東京学芸大学、東京外語大学などに合格する素質を持ち、そのための努力が出来る、部活で言えば全国レベルのプレーヤーと同じ存在だと思って指導するべきです。
部活が活発になることは、特に私は悪いと思いません。
生徒に切り替えの大切さを教え、それを生徒が理解してくれれば、何とかなる場合が多いからです。
部活に力を入れていても、部活動が終了した時点で、受験に頭を切り替えることが出来れば間に合います。
人間は、一生を部活動で終えることが出来ません。
必ずいつかは受験の日が来ます。
例えその受験を部活動の成績で乗り切ったとしても、それが次の大学受験につながる生徒はごく少数です。
そのごく少数の生徒も、それが就職にまで結びつけられる者は、1つの中学校の1学年で数年に1人いるかいないかでしょう。
しかし、学業の分野は違います。
将来、全国区に名乗りを上げる素質と、そのための努力を継続できる生徒達が、目の前に何人もいるのです。
そして、現実に全国区で戦い、勝利できる生徒がいるのです。
全国大会は、決して部活やクラブチームだけの目標ではありません。
受験においても、県大会、全国大会はあるのです。
その大会の名前が、「受験」です。
麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2017年4月8日