変わらなければならない者。

 

今日から新年度。

昨年出来たこと出来なかった事をきちんと整理、修正して新年度に反映しなければいけません。

今年の受験でも、平均評定4.0の生徒を一高、平均評定4.2の生徒を仙台二高、平均評定3.5と3.9の生徒を宮城一高、平均評定3.2の生徒を仙台高専に合格させることが出来ました。

麻布学院らしさが出せた受験だと思います。

1年生から在籍していた特別編成クラスの合格率100%も例年の通りでした。

本来ならば多賀城高校や仙台東を受験する評定3.0~3.4の生徒達も、私立高校特待生などの結果と新みやぎ模試の志望校合格判定SランクAランクの学力をもって、果敢にナンバースクールへ挑んだことも麻布学院らしい受験だったと思います。

 

例をあげれば仙台育英特進。

20名全員が特進合格は当たり前として、その中の18名は特待生合格を果たしました。

評定を考えて仙台東や多賀城高校を受験するよりも、特待生であり偏差値も高い仙台育英特進を視野に、学力だけを頼みに上位校を受験するという考えです。

 

保護者から、確実に公立高校と言われていた生徒の合格率100%も例年と同じです。

 

しかし反省すべき点は、平均評定4.5ぐらいで新みやぎ模試Bランクの生徒数名を、仙台一高、仙台二高に合格させてあげられなかったことです。

その原因は、受験問題の設定を、昨年なみの難易度で計算し、平均評定4.5前後の生徒の合格点を425点に設定してデータを作成した私の責任です。

数学の苦手な生徒達に、数学は捨てる問題は捨てて点数を抑え、他の4教科で勝負するという考え方が通用しない受験問題でした。

440点前後で不合格が出てしまう受験を、全く想定していませんでした。

この甘さが不合格へつながったと思います。

常に最悪のケースを想定して対処すべきという基本を疎かにしてしまいました。

本当に申し訳ないと思います。

 

麻布学院は少数精鋭の個人塾です。

1学年20名前後という限られた人数に、多くの人員と時間をかけて合格の学力を育むというスタイルで塾を運営してきました。

生徒も講師も、私のデータ計算を元に、着実に成果をあげて受験に挑みました。

その根幹であるデータに間違いがあってはいけません。

想定外は許されないのです。

 

受験は登山に似ています。

山頂に生徒を導くため、生徒は学力や評定という基礎体力を向上させ、シェルパの役割として講師が生徒に寄り添い、合格という山頂を目指し常に努力します。

私の役割は、地上にいながら気象状況や他のアタック隊登山状況、現場からの情報から様々な善後策を提案することです。

その気象情報などの判断材料に、「多分」とか「きっと」などの希望的観測を入れてはなりません。

常に最悪のケースも想定して、善後策を指示しなければいけない立場です。

十年にたった1回でも、300点平均を上回る受験が過去にあったことをデータに反映させるべきでした。

想定外ではなく、現実として考慮すべきデータでした。

点数が開示されて、生徒の多くが合否に関わらず点数開示に行ってくれました。

不合格となってしまった生徒達と合格になった生徒の点数をデータに打ち込むと、評定:受験点数の比率で出した点で、合格者を上回る生徒もいました。

開示した生徒の全ての生徒が、受験の点数に3点~5点を足すと、合格者の評定:受験点数の比率で出した点を上回る結果でした。

まさに数学の1問で合否が分かれたことになります。

その1問を解かせることが出来なかったのは、私の妥協からうまれたデータ管理の甘えだったと思います。

 

麻布学院は大手塾と違い個人塾です。

個人塾に求められる物は、少ない生徒数を活かした生徒1人1人に対するオーダーメイドの受験です。

仙台二高5人、仙台一高2人、宮城一高3人、仙台高専1人、多賀城高校1人、宮城広瀬1人、関東私立特進特待1人。

個人塾としては頑張ったと言われます。

しかし、個人塾であるからこそ、生徒数が少ないからこそ、合格させることができたはずの生徒がいるのです。

仙台育英東大選抜、ウルスラtype1合格の生徒が20名以上いて、この結果は申し訳ないの一言です。

生徒は学力を上げる努力をし、講師もそれに応えた結果です。

それを合格に結びつけられなかった要因が私です。

 

新年度にあたり、一番変わらなければならない人間は、私です。

甘えも妥協も一切せず、全ての想定をいれた完璧なデータ作成を目指し粉骨砕身で頑張ります。

 

麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2017年4月1日