昨年の中3生と今年の中3生には、感謝をしてもしきれないぐらい、私は助けられて来ました。
彼らに出会うまでの私は、長期療養明けで、どこか遠慮があり、生徒から1歩引いた立ち位置で生徒を見守っていました。
麻布学院は、塾長2人体制です。
私の療養中、塾を守ってくれた人たちに塾の運営を任せ、自分は講師の1人であると思うことにしていました。
しかし、昨年の受験生は、そんな私を頼り、信じてついてきてくれました。
そんな彼らと接しているうちに、塾開校当時の自分が、少しずつ、少しずつ戻ってきました。
生徒を真剣に怒り、生徒と共に笑い、感極まれば生徒の前で泣く。
昔の自分に戻れた気がします。
昨年の生徒達が私を本来の姿に戻してくれました。
そして、彼らの受験。
嬉しいこともあったけれど、やはり悲しいこともありました。
ですから、今年の中3生には、もっと本当の自分でぶつかることにしたのです。
塾の人間達と、自分たちに足り無かった物が何かを真剣に話し合い、その改善に取り組み、生徒が過ごしやすい環境を考え、自分の中にあるアイディアを次々に実現してきました。
ブログを始め、塾の全面リフォームに取り組み、生徒1人1人の成績を私が管理し、生徒1人1人に沿った指導法を講師陣に指示し、その頑張りで、私の計画したものは形になって行きました。
生徒達も、私の話に真剣に向き合い、信じて着いてきてくれました。
次々と思い描いた結果を残してくれた生徒達。
塾開校当初にもっていた強い信念と、常に守りに入らない姿勢、そして私の自分に対する自信を、今の中3生が再び甦らせてくれました。
今年の受験生と、昨年の受験生には本当に感謝しています。
自信に満ち溢れた頃の自分を、やっと取り戻すことが出来たのです。
昨年は、そんな生徒達に、恩を返すことが出来ませんでした。
頑張ってくれた生徒達全員を合格に導くことが出来ませんでした。
ですから、今年の受験生には、もっと真剣に向き合ってきたつもりです。
その結果が次々に試される時期が来ました。
私を信じてついてきてくれた生徒達がたくさんいます。
私が求めた以上の努力を重ね、私が思い描いた成績の上を行き、受験を後3日後に控えた生徒達。
私は、いつもどこかで身体を壊す前の自分を美化していました。
その当時の自分に憧れに近い何かを持っていました。
しかし、昨年の生徒達と今年の受験生は、私を昔に引き戻すだけではなく、さらに進化させてくれました。
今の私は、生徒を自然に怒ったり、生徒と共に笑ったり、生徒の事で自然に涙を流すことが出来るようになりました。
1つ1つの言葉に、力が戻ってきました。
いろいろなアイディアを実行したり、自信を持った緻密な成績管理に自信を持って毎日取り組める自分に戻ることが出来ました。
そして今年、関東私立特待生合格してくれた生徒が、復帰間もない私の元で努力してくれた生徒の東京学芸大学合格が、そしてさらに防衛大学合格を果たしてくれた生徒が、私をさらに強くしてくれました。
後3日で中3生のほとんどが受験です。
どこの塾も緊張が張りつめていることでしょう。
どの塾の塾長さんも教室長さんも、家庭教師の先生も、そして学校の先生方も、神経が研ぎ澄まされている時期だと思います。
生徒達はもっと張り裂けんばかりの緊張に包まれている時期だと思います。
そんな時期だからこそ、この3日間、出来るだけ笑顔でいようと思います。怒るのではなく、真剣に話をして自然と感極まる自分を隠すことなく生徒に見せようと思います。
他塾の先生方や家庭教師のみなさん。
我々の生徒達がついに戦いの場へ赴く日がやってきます。
お互い、塾がやって来たことを信じ、その私たちを信じて努力を重ねてくれた生徒達の力を信じて、我々も飾らない自分の言葉で生徒達を受験会場に送り出しましょう。
生徒にかけてあげる言葉は、その塾の先生たちが考える最高の言葉であるなら、それが1番です。
生徒達は、他の誰でもなく、信じた私たち自身の言葉を待っています。
いつもの我々が生徒に思っている、真の言葉で、誰に憚ることなく生徒を送り出しましょう。
きっと学校の先生がたも、保護者の方々もそうするはず。
誰に感化される必要もなければ、遠慮することもありません。誰かの価値観に左右されることもありません。
麻布学院は、麻布学院の言葉で生徒達を送り出します。
他人から借りたような言葉ではなく、生徒に向き合って自然と湧き出る言葉たちで。
私が学んだ、心理学も哲学も、そして過去に感銘を受けた先人の言葉たちも、今はお呼びじゃありません。
生徒1人1人に向き合ったとき、自分が伝えたい言葉を自然に伝えるつもりです。
そんなことを自然に思える私に戻してくれた生徒達1人1人へ感謝を込めて。
「みんな、ありがとう」
麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2017年1月22日