勉強は貪欲に、自分中心に。

私が良く生徒に言う言葉です。

「受験においては、性格は悪い方が良い」

 

これは、人としての性格ではありません。

こと、勉強において、性格が悪い方が良いという意味です。

 

集団の中で、ある程度の協調性は必要です。

しかし、受験は個人戦。

勉強において、他人を気遣うぐらいなら、一つでも問題を解き、一つでも単語を覚えるべきです。

 

私は塾に集団単位で行動する生徒がいれば注意します。

自習に来る時間も、来るのが遅い人間にあわせれば、関わる生徒全員の自習時間が短くなってしまいます。

逆に、来るのが遅い生徒を積極的に誘う場合は、あまり口出しはしません。

でも、将来のライバルを気遣う時間があるのなら、まずは自分を中心に考えて欲しいとおもいます。

 

積極的ではない生徒に対し、気持ちを変えてあげる立場にいるのは、生徒達ではなく、我々塾側の人間です。

本来、そのような生徒がいないように、力を尽くすべき我々が、生徒の好意に甘え、親切な生徒の学習時間を、1分でも減らしているとすれば、申し訳ないかぎり。

 

ですから私は、勉強に関してだけ、生徒には性格が悪くなって欲しいのです。

他人より多く塾を利用し、他人より多く質問し、他人より多くのものを貪欲に吸収する。

そんな生徒が麻布学院の理想です。

 

受験は、誰も助けてくれない個人の戦いです。

その戦いは、避けることができない生徒達にとって必ずやってくる未来なのです。

ですから、生徒一人一人が、多くのことを自分のために、一分でも一秒でも学んで欲しいと思うのです。

他人にあわせることなく。

 

その貪欲なまでに学ぶ姿勢が、結果的に他の生徒を刺激し、刺激された生徒達が勉強に貪欲になる。

その輪が広がり、全体を最終的に救うこととなるのです。

 

麻布学院は、勉強に貪欲で、勉強においては他人に遠慮をしない。他人に行動を左右されない。

そんな生徒が理想と思っています。