中3生を送り出す

 

今帰宅した生徒で中3生全員が帰宅しました。

明日は受験。

全力を出すことよりもミスを減らすことに徹底して欲しいと思います。

今残っている中3生は、すでに進路が決まっている生徒。

合格からずっと高校範囲の学習に入っています。

明日受験を迎える生徒たちも、休みを1日挟んだら、高校範囲の学習に入ります。

受験が終わればそれで良い訳ではありません。

かれらが合格するはずの高校は甘くありません。

受験の合否に関わらず高校生活はスタートします。

 

明日はあくまで区切りです。

普段のまま、実力を惜しむことなく、臆病なくらい慎重に。

明日は自己採点をして終わりです。

全員の検討を祈る。

 

中2生はもう受験生です。

いつまでも子供でいられると思ったら間違いです。

ここ1ヶ月厳しく接して来ましたが、それは受験生としての切り替え。

今からが本番です。

 

Lasciate ogne speranza, voi ch’intrate.

汝ここより入りし者、一切の望みを捨てよ

 

ダンテの神曲の一文「地獄編」の地獄門に書いてあります。

人間は罪を犯すもの。

それは仕方ないことです。

その罪は、自分を楽しませる望みを一切捨てるほどの苦しみを毎日うけて赦される日を待つという意味です。

 

受験も同じです。

今まで怠けてしまった分、これからの1年間は苦しみぬくことでしょう。

まさに、日々地獄のような毎日になるかもしれません。

寝る時間は減り、怠けようとする自分と闘い、全ての誘惑から自分を切り離す。

トップ校を目指す受験生とはそんな毎日を送れる人間です。

望みを捨てよとは、ただ唯一の目的のため苦しみに耐えることを意味しています。

 

Lasciate ogne speranza, voi ch’intrate.

麻布学院の受験生が入る奥の部屋の入り口にはこう書いてあります。

部活が終わる頃には、全員がこの意味を知ると思います。

今はまだ、神曲で言えば地獄編の序曲です。

 

今日はその苦しみに耐え抜いた先輩たちが自分の力で旅立つ日です。

受験とはそう言うものです。

これから1年間、唯一の望みに向かう心の準備を夏までにしましょう。

 

大丈夫。今年もほとんどの生徒たちが耐え抜きました。

貴方たちも大丈夫。

 

麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2018年3月5日