昨日、後期選抜の本倍率が出ました。
麻布学院の生徒に関連するにみを考察します。
仙台二高 1.23倍
仙台一高 1.65倍
仙台三高 1.54倍
宮城一高 1.45倍
宮城一高理数 1.38倍
仙台南 1.62倍
宮城野普通 1.65倍
宮城広瀬 1.45倍
以上のような倍率になりました。
仙台市内の高校は近年、向山と二華を除くと高倍率が続いています。
二華も昨年からは仙台市内の他校と同じ程度の倍率にはなっています。
近年気になるのが、安定して同じぐらいの倍率になりやすいトップ校2校が、変動する動きを見せることです。
昨年は仙台二高が倍率を上げ、今年は仙台一高が倍率を上げる。
そして、1.80倍を超えることがざらであった仙台三高が、トップ校2校の高い方と同じ程度の倍率に抑えられること。
ナンバースクールに次ぐ向山や泉館山は毎年倍率を落としていること。
これらを考えると、仙台市内の大手塾が仙台二高と仙台一高のトップ2校の合格者で競い合っているので、上位2校の変動が大きくなるのだと思います。
トップ5校と証して、ナンバースクールを目指すコースを最大手塾が作っている影響もあるでしょう。
合格者数を上らせるには兎に角、受験者数が多くなければ話になりません。
ですから、模試でBランクを出したことがあるという具合の生徒でも、評定が170点後半、4.5以上あれば受験する方向で進路指導をしているのだと思います。
今年は更に、北海道を主体とする大手塾が仙台に進出後最初の受験です。
この塾の広告を見ると、札幌南などの北海道難関校合格を前面に打ち出しています。
この塾も、仙台二高の合格者数争いに参入したと思われます。
ですが、新規参入が難しい県として有名なのが宮城県です。
ある自動車会社の調査によると、山形県、福島県は全国の中でも早くモデルチェンジ新車の販売台数が伸びる傾向にあります。
宮城県は、モデルチェンジした新車の購入が伸びる時期は全国で最下位争いをするデータがあります。
つまり、宮城県は新しいものは慎重な目で確認し、結果が出ない限り移動しないという特徴があるのだと思います。
これは、確かなデータです。日本最大手の自動車会社が何十年もかけて調べ上げたデータだからです。
そうなると、新規参入した大手塾は、仙台二高での大手塾合格者争いを避けて、仙台一高にシフトした可能性があると思います。
大手塾がトップ5校の合格者、特に仙台二高と仙台一高の合格者で競い合っているのが今の宮城県です。
おそらく、大手の塾何社かが、仙台二高の合格者数だけでは他社と潰しあいになる可能性を考え、仙台一高との合算合格者数で勝負にでたのではないかと推測します。
前期4.8以上の評定がある生徒は仙台二高を受験し、自己採点で点数が思うように上がらなかった生徒を仙台一高に誘導した可能性は高いと思います。
その動きが重なった結果、仙台一高の倍率が上がり、仙台二高の倍率が下がったと私は予想します。
もう一つの要因は、今年、仙台育英東大選抜と東北高校創進の特待生合格レベルが大きく引き下がったこともあると思います。
例年、評定の低い生徒が仙台育英の特待生合格を勝ち取るには、410点が基準でした。
それが今年は400点を超えた生徒に特待生合格を出しています。
東北の創進も、例年なら、S特待やA特待が難しいかもと予想していた生徒がS特待、A特待を獲得しました。
上記のように今年は特待生合格を出す私立高校の基準が引き下げられたり、問題が簡単で特待生の数を多く出した高校があったのはデータ的事実です。
他塾の友人にも確認しましたが同じような動きでした。
私立高校で言えばもう1つ。
この数年間、不合格者を大量に出してきた尚絅特進が今年は合格者を多く出しているようです。
麻布学院に尚絅を受験した生徒がいないのでこれは友人任せな情報になるのですが、昨年、一昨年なら合格が難しかった生徒が今年は軒並み合格しているようです。
それに加えて、我々保護者の年齢で、宮城県出身者であればイメージが良い東北学院と宮城学院は近年、不合格者が稀な程、合格者を大量に出しています。
この2校に加えて白百合も同じ動きをしていることがトップ5校の倍率を上げるのに一役買っていると思います。
東北学院榴ヶ岡高校特別推薦もトップ5校や仙台市内の高校の倍率を上げることに一役買っています。
評定3.0を基準として合格者を大量に出せるこの制度が始まって以来、榴ヶ岡の受験者は多くなっています。
榴ヶ岡に受かったのだからナンバースクールを受験してもいいだろうという評定が3.0近辺で点数が280点~400点未満という生徒たちが、ナンバースクールを受験している可能性は大いにあると思います。
元々が榴ヶ岡を目標としているので公立高校は高めの学校でもかまわないという考え方です。
この考え方は、仙台市の中心部の中学にありがちな考えなので昔からあります。
これらの要因が全て重なってしまったことで仙台一高の倍率が上がったのではないか私は考えています。
そう考えれば、あまりこの倍率に左右される必要はありません。
本気で勝負に来ている人数で倍率を出せば、1.38~1.44倍というのが私が昨日からデータ、情報、経験からたたき出した数字です。
受験者が絞られた仙台二高とあまり変わらない数字だと思います。
仙台三高と宮城一高の倍率も、大手塾のトップ5校合格者確保という動きで安定し高くなるのだと思います。
ただ、大手塾の場合、仙台一高や仙台二高が合格判定の場合、余程の評定でなければそちらを受験させる方向で進路指導するはずです。
合格者数で争うには兎に角受験者数を精一杯確保しなければ話にならないからです。
ですから、評定が低いか模試の点数が低目かどちらかの問題を抱えている生徒が多数いると思います。
ですから倍率に左右されず麻布学院の生徒は勝負になるはず。
仙台南が倍率を上げた理由は、予備調査で低めな倍率だったことだと思います。
毎年この高校は予備調査が高ければ下がり、低ければ上がるという流動的な学校です。
「とりあえず南くらいには」とナンバースクールには届かないが進学はしたいという生徒が良く口にする高校です。
流動的な考えの生徒が多いからだと思います。
流動的ということは学力は定まったものではない生徒も多いはず。
しっかりと勉強をし、この高校が重視する評定が高め170点台後半ある生徒は大丈夫だと思います。
宮城野高校も仙台南と同じ面もありますが、この高校の場合、自由な校風に憧れる生徒もある一定の数います。
それと所在地の近隣に進学系の大手塾はありません。
同じ大手の教室はありますが、仙台一高仙台二高を目指す生徒が多い地域と教室名が違います。
この近隣では、宮城野高校や多賀城高校へ成績の良い生徒たちが進学することが多いのだと思います。
ですから、この地域に積極的に進出する大手塾は、成績中盤の生徒を広く集める塾です。
個別指導塾や公文や学研などの教室から高校受験をする生徒も相当数いる地域です。
この地域で宮城野高校は人気校なので普通科は倍率が高くなる傾向にあるのだと思います。
偏差値が少し高い総合の場合は、他の地域から生徒がどれだけ流れるかで流動的になるのでしょう。
宮城広瀬については、仙台市内の公立高校の普通科で必ず合格できる高校という選択で倍率が上がります。
この高校の大多数しめる中学校は、全国レベルの吹奏楽部があります。
麻布学院の近隣中学も同じなのですが、吹奏楽部の活動期間は圧倒的に長くなります。
東北大会で秋、全国なら冬寸前(2017年は10月22日が全国大会)まで活動があります。
これでは塾の夏期講習や秋期講習に参加することが難しくなります。
本格的に受験勉強が出来るのは冬期講習からでしょう。
麻布学院の近隣中学も毎年、宮城広瀬の合格者数が公立高校のトップとなることが多いようです。
ウルスラには吹奏楽部推薦がありますが、私立ではなく公立と考える点数があまりあがらなかった生徒が宮城広瀬を選択するのでしょう。
全国レベルの中学生が集まりますので顧問如何では、公立高校の中で全大会に出場できる可能性を秘めています。
以上が倍率に関する私の考えです。
仙台市の受験は、近年、仙台二高争いをしていた大手3社の争いが激化し、仙台二高と仙台一高の合算になければ人員的に争いが厳しくなる状況になった塾が一高の倍率を押し上げ、三高と宮城一高、二華高校の5校全ての合算勝負に発展してしまったことがナンバースクールの倍率を押し上げていると思います。
生徒数の少ない我々個人塾にとっては厳しい時代かもしれません。
仙台市は兎に角、中受験だけしておこうという過程も増え、大手塾が一手に中受験対策を行い、合格すればそのまま、不合格でもいろいろな特典をつけてくれるので残留する生徒が増えています。
麻布学院はその中で毎年安定して仙台二高と仙台一高を始めとするナンバースクール合格者を出して来ました。
麻布学院に最初から在籍している生徒以外で中2生ぐらいから入塾してくれる生徒の評定は低めです。
今回、まだ公表していませんが新みやぎ模試2月号では、生徒全員当たり前にSランク~Bランクの合格判定が出ています。
雨垂れ石をうがつ
麻布学院の考え方です。
宮城ぜんけん模試は評定と合算で判定が出ますが、2名以外全員が合格判定を出しています。
本番では全員、評定に関わらず勝負になるはず。
データや情報、経験だけでは語れない物があるとは思いますが、遠からずという感じではあると思います。
受験生は倍率に左右されることなく自分の努力と学力を信じてこのまま一気に受験まで行こう。
PS 元塾生5人が講師をしてくれることとなりました。
毎年、塾を知り尽くした元生徒が講師をしてくれるので助かります。
麻布学院は18:00から授業であれば講師は17:55分まで来てくれれば大丈夫です。
生徒1人1人のプログラムは私ともう1人の塾長が前日に組み立てていますので授業時間に間に合えば大丈夫。
講師全員が21:00に授業が終われば21:05分には上がります。
授業の理解度や進度は、自習時間我々塾長が全て確認し、自習時間は塾長2名で全ての学年、対応出来ます。
うちの塾の講師は、教えることだけに専念してもらえば大丈夫です。
麻布学院(宮城野区原町) 塾長ブログ 2018年2月23日